虫歯の進行と治療法。虫歯を治すためには

虫歯の進行と治療

カオリ
虫歯は進行の度合いで治療法が異なるのはご存知でしょうか。実はこれにはそれぞれ名称があるのです。

虫歯の治療のため歯医者に行くと、歯科医がシーイチ(C1)、シーニ(C2)などと言うのを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?これからの言葉が虫歯の状態を表すのです。

今回は虫歯の進行度合いと治療法についてご紹介します。

虫歯の進行度合

歯は、外側から最も硬いエナメル質、黄色味がかった象牙質、そして歯の神経である歯髄の三層から構成されています。

虫歯は、この三層への進行度合いによってC0、C1、C2、C3、C4と五段階に分けられています。

それぞれの症状と治療法について見ていきましょう。

C0の症状と治療法

歯に穴が開いておらず、表層が白っぽくなっていたり茶色味がかったりしている状態をC0と呼びます。この状態では、歯に痛みやしみはありません。

「虫歯一歩手前」という状態です。C0の状態では歯医者では治療は行わず、クリーニングやフッ素を塗布するの治療が多いです。治療不要だからといって気を抜いているとすぐ虫歯になってしまいます。要注意しなければならない歯です。

C0の歯がある場合は、歯磨きを徹底するとともに、虫歯予防効果や再石灰化効果が高い歯磨き粉を使って歯磨きがすることが重要です。

虫歯予防効果が高い歯磨き粉としておすすめなのが、薬用オーラパールです。


薬用オーラパールに含まれる主成分「薬用ハイドロキシアパタイト」が初期虫歯部分を再石灰化により元の健康な歯に戻す効果があるのです。さらに、殺菌作用を持つ成分「塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェロール」が虫歯菌を除去し、歯石除去効果がある「ゼオライト」が虫歯菌の繁殖原因となる歯の汚れを除去します。

オーラパールは製薬会社が製造・販売している商品であり、医薬部外品として厚生労働省から認められていることからも効果は期待できます。

さらにホワイトニング効果があるので、飲食で黄ばみがある歯を白くすることが出来ますよ。

ホワイトニング歯磨き粉『薬用オーラパール』の詳細は下記の記事にまとめていますので確認してください。

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C1の症状と治療法

虫歯が歯の外側のエナメル質にのみ発生している状態をC1と呼びます。少し歯が欠けていたり、黒っぽくなっていたりしますが、痛みやしみを伴わない場合が多いです。

この状態で虫歯を発見したら、必要な部分だけ最小限削って白いプラスチックの詰め物で穴を埋めるという治療をします。これを「コンポジットレジン修復」と言います。

このコンポジットレジン修復は適応範囲が多いため、歯科ではかなり一般的な治療方法です。昔よりプラスチックの物性が良くなってきているので、強度や経年劣化しにくいものになってきています。

何より白いので、よく見ないと虫歯を治療したというあとがわかりにくいのも特徴です。

C1の治療期間・治療費目安

C1の場合は、治療回数は1回~2回程度です。

治療費は保険内診療で1,500円~3,000円程度となります(3割負担の場合)。

レントゲンによる検査や歯のクリーニング、ブラッシング指導が入ると、少し治療費が上がる場合もあります。

C2の症状と治療法

虫歯が歯の内側の象牙質まで達している状態をC2と言います。冷たいものや熱いもので歯がしみるなど、何らかの自覚症状が出てくる人が多いでしょう。

象牙質はエナメル質に比べ柔らかく、歯の神経に近いため痛みを感じやすい部分です。歯を削る深度が、エナメル質と象牙質の境目に達すると痛みを感じると言われています。

治療法としては、虫歯に侵されている範囲を削った上で、C1同様コンポジットレジン修復を行うことが多いです。ただし、削る範囲が広くなるとプラスチックの詰め物は強度が足りないため、「インレー」という金属の詰め物をします。この「インレー」は、保険内で安く治療するために銀歯を選ぶ人が大半ですが、見た目が気になる人はセラミックを選ぶと良いでしょう。

なお、C2以降は虫歯部分を削る際に痛みが出ることが多いため、麻酔をした上で治療を行います。

痛みがある状態を放置すると、次に説明する「C3」の状態となり、虫歯を削る範囲が増えて、詰め物の大きさも大きくなります。見た目も悪くなりますし、治療費や治療期間も多くかかります。歯に少しでも痛みやしみを感じたら、早めに歯医者で検診を受けましょう。

C2の治療期間・治療費目安

C2の場合は、治療回数は1回~3回程度です。詰め物の種類や虫歯の状態により治療回数は増減します。

治療費は保険内診療で2,000円~10,000円程度となります(3割負担の場合)。

こちらも詰め物の大きさや虫歯の削る範囲により治療費は増減します。

C3の症状と治療法

虫歯が進行し、歯の神経である歯髄が露出してしまっている状態をC3と言います。神経が出ている状態なので、痛みやしみなどの自覚症状を伴います。人によっては夜も眠れないほどの痛みを感じることもあります。

痛みがここまでくると自然と収まることはほとんどないので、治療法としては歯の神経を取る処置をします。歯の神経を取って、神経が入っていたところに詰め物をします。この神経を取ると、痛覚や温覚がなくなるため痛みを感じることがなくなります。しかし、血液の供給がなくなるため栄養が行きわたらず、神経がある歯よりももろくなってしまい、劣化が早くなります。

歯の色が黒ずむのも特徴の一つです。神経を抜いた歯は、削った量によってインレーにしたり、すべて金属でかぶせるタイプの「クラウン」にしたりします。この「クラウン」は、銀歯や金歯、そしてセラミックなどいろいろな材料があります。

C3の治療期間・治療費目安

C3の場合は、治療回数は2回~4回程度です。詰め物の種類や虫歯の状態により治療回数は増減します。

治療費は保険内診療で4,000円~15,000円程度となります(3割負担の場合)。

詰め物がインレーかクラウンか、虫歯の大きさにより治療費は増減します。

C4の症状と治療法

虫歯によって歯が崩壊し、根っこのみになった状態を言います。痛みが大きく、ほおやあごが腫れることもあるでしょう。また、化膿して悪臭を放つこともあります。

もうここまでくると見えている部分に歯はないわけですから、かみ合わせにも影響が出てきてしまいます。歯を保存するのが難しい場合が多く、治療法としては歯を抜くしかありません。

よく歯がなくなればインプラントにすればいい、入れ歯にすればいいという人がいますが、それは大きな間違いです。歯を支えている根っこには噛んでいる感覚を脳に伝える「歯根膜」と呼ばれる組織があります。抜歯するとこの歯根膜ごとなくなるため、物を噛むという感覚が乏しくなります。

インプラントにすると、ネジの原理で人工歯根を骨に直接埋め込み、食べ物をかめるように歯の形をした作り物を人工歯根の上に設置します。元の歯とは違うものなので、慣れるまでに時間を要します。インプラントを入れたからといって、すぐに噛めるようになるとは限らないのです。

入れ歯も同様で、歯がなくなった粘膜の部分にプラスチックの入れ歯を入れて食べ物を噛むわけですから、口内炎のような傷ができてろくに食べられなかったり、入れ歯の異物感になかなか慣れず音を上げる人がたくさんいます。

歯を失うと二度と戻ってこないので、なくなってから後悔しても遅いのです。

C4の治療期間・治療費目安

C4の場合は、治療回数は2回~4回程度です。詰め物の種類や虫歯の状態により治療回数は増減します。

治療費は保険内診療で7,000円~30,000円程度となります(3割負担の場合)。

抜歯をするのか、詰め物をするのかにより治療費は大きく変わります。

なお、抜歯後にインプラントを選んだ場合は保険外診療となるため、治療費用は数十万と上がります。

まとめ

カオリ
歯は一度虫歯にかかってしまうと、再生能力がないのでもう元に戻ることはありません。よって、少しでも虫歯の進行を止めなければ悪くなっていく一方です。

早期発見、早期治療が第一なので、定期的にかかりつけの歯医者を受診して自分の口の中の状態を知ることが大切です。

そして、自分でできる虫歯予防の基本である歯磨きを頑張って、虫歯予防に努めましょう。